[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ここでは、タイムマシンコンピュータを使うと、時間直交しているプログラム(わたしたちにとっての空間がプログラムにとっての時間となっている)が作れるということを示します。
まず、時間直交という意味不明な言葉で私が何を言おうとしているのかを説明すべきでしょう。時間直交したプログラムは、次の図のように、わたしたちにとっての空間がそのプログラムにとっての時間となっています。
緑色の矢印はわたしたちの時間軸で、オレンジ色の矢印は空間で、時間軸とは直交しています。私が「時間直交したプログラム」というとき、それは②→③→④の状態を意味します。②、③、④はこの宇宙に同時に出現するのです。
これは一見、物理法則に反しているように見えます。これはつまり、無限の速度で②~④までの計算が行われている、とうことを意味するからです。一見、光の速さを超える物体で計算を行わなくてはいけないかのように思えます。
しかしタイムマシンがあれば光の速度を超えると心配しなくても構いません。タイムマシンがあれば光の速度を超えたようにみえる現象はいくらでも起きるわけです。たとえば目的地に移動した後過去に戻れば、瞬間的に目的地に付いたかのようにも見えます。
実際その方法を使っても、プログラムを時間直交させることは可能でしょうが、時空をジグザグ動き回るのはエレガントではないという考え方もあるでしょう。ここではもっときれいな方法を使ってみます。
Todd A. Brunの考案した、タイムマシンを利用したコンピュータを使います。
Computers with closed timelike curves can solve hard problems
このコンピュータの素晴らしいところは、中間段階をすっとばせるところです。通常のコンピュータは計算を行う手具体的な手順をプログラムし、それを実行することによって答えを出します。ところがタイムマシン付きコンピュータは、具体的な手順をプログラムし……それを実行しないにもかかわらず、なぜか正しい答えが勝手に手に入ってしまうのです(ただし、正しいかどうかはその場でチェックできる必要があります)。
からくりはこうです:未来の自分から問題の答えを受信し、正しい答えが手に入らなかったら、正しい答えを計算し過去の自分に送ります。しかしそうすると、正しい答えが手に入らなかったという過去と矛盾するので、タイムパラドックスを避けるためには、未来から必ず正しい答えが送られてこなければいけないのです。こうして、一度も実際には問題を解くこと無く、問題の正しい答えを手に入れることが可能です。
これはタイムマシンコンピュータを使って時間を直交させている図です。プログラムの時間を直交させるためには、②、③、④をすべて同時に手に入れなければいけないのですが、これらはすべて未来から同時に手に入ります(紫色の矢印はタイムトラベルを意味します)。
ただしその後、未来からの情報が正しいかどうかをチェックしなければいけないため、結局プログラムを普通に解くのと同じだけの計算はしなくてはいけません。しかしそれでも、タイムマシンなしでは並列化不可能なはずのアルゴリズムを無条件で並列化出来るというメリットは有るのです。アムダールの法則は過去のものとなりました!
タイムマシンがあれば、未来から受け取れる情報の量だけ、空間を時間としてあつかえるのです。
これはなかなかおもしろい話です!もしこのプログラムが、意識を持ったソフトウェアだったとしたら、その意識はわたしたちとは違う時間軸にいることになります。私がそのソフトウェアをじっくり検分したとしても、動いているようには見えず、たんに映画のフィルムのような静止したデータが見えるだけでしょう。しかしそれでも、そのソフトウェアにはわたしたちと同じような意識があって、時間はちゃんと流れていると思っているわけです。そしてそのソフトウェアから見ると、私たちの時間のほうがおかしく見えるわけです。