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Memeplexes

プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

目の白い部分

チンパンジーと違い、人間には目に白い部分があり、どこを見ているのかわかりやすいです。そのほうが協力しやすいからだろうと一部の進化生物学者達は言っており、じっさいその通りなのでしょう。ここではその考え方を復習します。


何を考えているのかわからない顔

チンパンジーの画像を検索してみましょう。人と違ってどこを見ているのかよくわからない顔をしているはずです。人で言うと目の白い部分が、チンパンジーは暗くなっていますし、そもそも目が小さいです。人によっては不気味な印象を受けてもおかしくないでしょう。

これはある意味正しいといえます。自分の視線が他人にバレると相手を不意打ち攻撃しにくくなるかもしれません。サングラスをしたほうがこちらの意図を読まれにくくなるというのと同じです。というわけで、むしろ「なぜ人には目の白い部分があるのか?」と問うべきでしょう。一部の進化生物学者達にいわせるとこれはそのほうが協力しやすいからです。相手に意図が伝わったほうが力を合わせやすいはずではありませんか。

意図をはっきりさせる

私はこの考え方に異論はありません。私はここで、どこを見ているのかよくわからないとはどういうことなのかということに注目したいと思います。

どこを見ているのかよくわからないということは、たくさんの可能性があるということです。もしかしたらあなたに親しげな眼差しを向けているのかもしれませんし、単に餌を見ているのかもしれませんし、あなたを攻撃しようとじっと弱点を探っているのかもしれません。可能性の雲がもやもやしています。一方で、白い部分があるとどこを見ているのか可能性が一つに絞られるわけです。

たいていの生き物はわからないものは恐れたり拒絶したりあるいは好奇心から過剰にちょっかいを出したりしようとしますので、こちらからあえてある程度の情報を開示するというのは、そう悪いアイデアではありません。とくにまともに協力しようというときはなおさらです。

もしかすると、相手にとっての不確定要素を減らしてやって、無用な争いによる体力の消耗を避けようという目的もあるかもしれません。原始時代、よそ者にであったとき、相手の意図がわからなければ警戒しなければいけませんが、敵意がないという意図がはっきりしていれば無用な争いは避けられます。積極的に協力しなくとも、お互いに関わり合いたくないときだってあるかもしれません。

こう考えると、目だけではなく眉毛もそのような用法があるのかもしれません。眉毛を動かせば感情がより効率よく相手に伝わりますからね。眉毛をそった人は怖いのは、たんに見慣れないファッションスタイルだからとか犯罪組織の構成員っぽいからというだけではなくて、その人の感情の不確定要素が多くなるからというのもあるかもしれません。人の顔はチンパンジーと比べて、感情が伝わりやすいよう調整されている可能性がありそうです。

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