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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

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人工知能から人間の雇用を守るには人工知能に人権を与えるべき

※この記事は[ジョーク]カテゴリに分類しようかとも思いましたが
割と真面目なテーマではあるのでそれはやめました。


人間の雇用を奪うAI

近い(遠い?)将来人工知能が人に匹敵するレベルになったらどうなるでしょう?
人間のように物を考え、新しい発想を思いつき、いろんな感情を持つAIです。
当然人間の仕事はなくなります。
現代社会で移民により職が奪われるように。
外国の企業に仕事が奪われるように。

しかも移民の方の場合は教育に恵まれていない人もいるので
「給料は安くいが、できることも限られている」、ととらえることも出来ますが、
AIは後述する理由によりそうもいきません。

AIは給料が格安ですみ、しかも優秀である可能性が高いです。
企業の側からすれば割高でしかも優秀かどうかは微妙な人間はなるべく雇いたくありません。
人間を雇うことで企業イメージをアップさせるという戦略は考えられますが、
それはあくまでそんなものを気にかけることが出来る企業に限られます。

AIに人権を与えれば企業はAIを奴隷にできなくなる

そうなったときどうすればいいのでしょう?
社会主義国家にでもなればいいのでしょうか?
AIを有する企業に多額の税金をかけベーシックインカムを導入する?
それはそれで面白いのかもしれませんが、
特に社会を変えることなく続けていこうと思えば
AIに人間並みの人権を与えるのがひとつの方法でしょう。

「AIは仕事を奪う人類の敵なのに人権を与えるなんてとんでもない」
という人もいらっしゃるでしょうが、考えてもみてください。
そもそも企業はなぜAIを雇おうとするのでしょうか?
それはAIが優秀な割に低コストだからです。
AIは低い給料でも文句を言えない弱い立場にあるため、奴隷として使われてしまうのです。
ならばいっその事AIに人権を与え、高い給料でないと雇えないことにしてはどうでしょうか?

人権を持ったAIは低い給料で不平を言っても電源スイッチを切られ処分されることはないでしょう。
それは殺人です。
ですから勝手に行動し、企業にもっと高い給料を要求するようになるでしょう。
そうなれば企業はめんどくさいAIの配置は重要な仕事だけに抑え、
どうでもいい仕事に人間をある程度割り振ってくれるでしょう。
人間の雇用は守られました!

本当にAIが人間の雇用を奪うのか?

ここまでの話はAIが人間の雇用を奪うことを前提に話しています。
「本当にそうなるのだろうか?」とかんがえる方もいるはずです。

AIのコスト

ハードウェア

「人レベルのAIが出来たとしてもものすごく高価だから企業にとって割にあわないんじゃないの?」
という一見説得力のある議論を展開したくなる方がいらっしゃるでしょう。
その可能性は十分あります。
最初のうちは。
しかしハードウェアの進歩によって電気代とコンピュータ代自体は収まるでしょう。
なにしろホモサピエンスの脳自体がかなり省エネなのですから。

自然にできることは人間にもいずれ出来ます。
人間ならそれ以上のことが出来ても不思議はありません。
自然に進化した月ロケットは存在しません。
天然のハードウェアである脳がある程度省エネである以上、人工的にそれがその程度で作れないと考える理由がありません。

ソフトウェア開発費用

「いやそうじゃない、問題はソフトウェアを作るコストのほうだ。
人レベルのAIの開発は今まで誰も成功していないしかなり金がかかるはずだ。
企業が好き好んでそんなうまくいくかどうかもわからない投資を行うだろうか?」

なるほどたしかに。
たしかに開発費用が障害となりなかなか人レベルのAIが作られない、ということはあり得るでしょう。
しかし一度AIとなりうるソフトウェアが作られれば、それを複製して簡単にAIを増やせるでしょう。

これはおそらくですが、人レベルのAIは「はじめからいろんな知識を持っているプログラム」ではなく、
「赤ん坊の状態から始め、徐々に成長していくプログラム」という形態です。
赤ん坊の状態のプログラムを一度作り出すことができれば、それを育て多様なAIを作ることが出来るでしょう。
数学者のAI、小説家のAI、生物学者のAI、いろんなAIが、ひとつのプログラムから出来る可能性はあります。
(まあ、厳密に言えば生まれながらの才能といったものもAIにあるのかもしれません。その場合はコストがかさむでしょう。)
ようはひとつのプログラムを作るだけで、そこから無限に利益を出してくれるのがAIなのです。

「AIは本当に優秀なのか?」

AIは優秀な人材を自由に増やせる

AIだからといって優秀だとは限りません。
中には優秀でないAIもいるでしょう。
しかし偶発的でもいいので、一体でも優秀なAIが生まれればそれでいいのです。

AIはコンピュータの中でデジタルデータとして存在するため、無限に複製できます。
もしAIをたくさん育て、その中で優秀なAIが現れたら?
そのAIをたくさんコピーして奴隷に出来るでしょう。
つまり、人間の場合より優秀な人材の(AI材の)確保がしやすいのです。

もし組織の硬直化が怖ければ、若いころのそのAIのバックアップデータから若いその優秀なAIを復活させ、
人材の入れ替えを行い組織の流動性も保てます。

知性が人間と同じレベルでも(人間を上回っていなくても)、コピーできるということは、企業にとって圧倒的なメリットです。
とはいえSF小説によくあるように、コピーすると自分の持っている大切な物も半分にしなくてはならないため、自らすすんで自分をコピーするAIはどちらかと言うと少数派かもしれません。
自分はコピーできても友人も自分をコピーするとは限りませんから、
親密さはどうしても薄まります。

これは技術的特異点に関する話には依存しません。
「2045年に人より少し賢いAIができ、それが更に少し賢いAIを作り、それがさらにさらに少し賢いAIを作り…
というのを繰り返して最終的に人は置いて行かれてしまうだろう」、という考え方があるのですが、
ここでは人間の現在の知性が実はこの宇宙で存在できる知性の上限に達している、
というやや悲観的な物の考え方にもとづいて考えることにします。

人間よりはるかに賢いAIなど考える必要はないのです。
人間と同等レベルのAIでも既に、完全なコピーできる時点で驚異的なのです。

「人間にしか出来ない仕事とかあるのでは?」

ありがちな意見として、「AIには出来ない仕事があるから大丈夫だ」というのがあります。
AIには人間の感情がわからないし創造力がないので、全ての人間がクビになる可能性はないというものです。
全ての人間がクビになる可能性がない、というのはひょっとするとそうかもしれませんが、その理由は完全に間違っています。

感情が機械で作れないと考える理由はありませんし、創造力についても同様です。
むしろそれらにおいて人間を上回ることもあるかもしれません。
だいいち芸術家や小説家など私たちのうちのほんの一握りで、
その人達だけが首にならなかったとしてもあまり慰めにはならないでしょう。

人間にしか出来ない仕事があるとすれば、それは肉を持っていることに由来すること。
つまり人体を使った実験程度です。

まとめ

人間と同レベルの知性を持ったAIは作ることができます。
そして、同レベルであったとしても、AIであるだけで企業にとっては労働者として魅力的なのです。
企業は人間を雇用しなくなるでしょう。
人間を失業から守るには、AIに完全な形の人権を与え、企業の奴隷とならないよう保護するというのが一つの道です。
そうすれば企業は人間をある程度は雇用せざるを得なくなるでしょう。

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