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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
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未来のあなたから未来の状態を教えてもらったとします。そのときのメッセージの持つ情報量は、川の高さとにています。つまり、数字が大きければ大きいほど、そこへはいきにくくなるのです。メッセージの持つ情報量は、その内容がありえないものであるほど大きいからです。このことを利用して、タイムトラベルによる確率の歪みを直感的に計算することができます。つまり、高い場所を避けるようにして確率が歪むのです。
次のような単純なおもちゃ宇宙を考えましょう。この宇宙は確率的に動き、下の図の○のうちのいずれかの状態をとります。現在は一番下の●で、次の瞬間◎か○になります。
このような世界で、未来のあなたからメッセージが送られてきました。未来に◎になるというのです。確率は次のように更新されます:
タイムトラベルによって確率が歪みました。未来がわかっていれば、本来起きそうなことが起きなかったり、本来ほとんど起こりそうにないことが起きたりします。しかし世界は依然として確率的です。未来がわかったからと言って決定論的になるとはかぎりません。
上の図の歪んだ確率を計算するには、未来からのメッセージの持つ情報量を利用できます。情報量はありえなさを表すので、この世界の歴史は高い情報量を避けるようにうごいていきます。
まず、各状態が、メッセージによって送られてきた未来の状態をどのくらいの確率で達成できるか(ただし、確率の歪みがない時)を書き込みます。この数字が100%であったら、100%タイムパラドックスは回避できるということを意味します。つまり良い状態ということです。0%なら悪い状態です。
各確率を驚きを表すビットに変換します。
矢印の先の数字を矢印の数字に足し、矢印の前の数字をそこから引きます。
ビットを確率に戻すと、タイムトラベルによって歪んだ確率になります(再掲)。
これがタイムトラベルによる確率の歪みの計算です。これはビットを川の高さのようなものとして解釈すると、直感的に理解できます。川が高いところから低いところへ流れるように、このおもちゃ宇宙の歴史もビット(おどろき)のより小さい方を好んで流れるのです。自然な流れをすると言い換えても構いません。∞ビットのところへ流れる確率が0%なのは、無限の高さの場所へ川の水が流れる確率が0であるということと同じです。タイムパラドックスを回避するというのは、川の水が海へ流れ込む運命なのとまあ大体同じと言えなくもないのです!