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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

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波の群速度

波は合わさると不思議な現象を起こすことがあります。右へ動く2つの波を足したら、なぜか全体としては左へ動く、という事がありえるのです。このページではこの”群速度”のデモプログラムで遊べます。


個別の速度と全体の速度

波1

波の速度: 波長:

波2

波の速度: 波長:

操作方法

[波の速度]:波の移動速度を速くしたり遅くしたりします。

[波長]:波の山と山の間の間隔を広くしたりせまくしたりします。

[時空図を表示]:波の動きを表す図を表示します。

解説

これは2つの波を足し合わせるシミュレーションです。ふしぎなことに、右へ移動する2つの波を足して、左へ移動する波ができてしまいました!波は部分と全体で速度が違うことがあるのです。これを群速度といいます。

どうしてこんな事が起きるのでしょう?スイカとメロンを一緒に食べても塩辛くならないのに、波の場合はそれが起きるというのは理屈に合わないように思えます。答えは、時空図を見ればわかります。[時空図を表示]チェックをクリックしてください。時空図が表示され、波の動きが1つ高い次元からわかります。この時空図では波の一番高い場所が直線で表されています。直線の向きが波の動きを表しているのです。さて、2つの波の時空図を合わせるとメッシュ状になり、交点(波の山と山が合わさってできるより高い山)は別の方向を向いたぼんやりとしたパターンを作り出します。目を細めて図を見てください。右下から左上へ伸びるぼんやりとした太い線が見えるはずです。個々の線は右上に移動しているのですが、全体としては左上に行くパターンができるのです!

時空図のありがたみがよく分かります。前回、波を時空図で表すシミュレーションを書きましたが、あれだけではなんであんなことをする必要があったのか理解できなかったかも知れません。しかし今回は、時空図のおかげでなぜ波が反対側に行くのか視覚的に理解できました!

時空図なしで、なぜ2つの波を合わせると全体として波が反対側へ移動するのかイメージすることができる人は少ないでしょう。しかし、時空図を頭の中に想像すれば、まあなんとなく納得できる人も多いはずです。時空図があると物事を高い視点から(1次元上から)見ることができるようになるのです!

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