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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

かんたんXNA4.0 その16 ワイヤーフレーム

ここでは、表示する図形の骨組みだけ描画するワイヤーフレームの解説をします。

ここまでは、三角形を描画するときに3つの辺に囲まれた面も描画していましたが、
ワイヤーフレームと言って、3つの辺だけ描画することも可能です。

他の多くの場合と同様、見た方が速いでしょう。

using Microsoft.Xna.Framework;
using Microsoft.Xna.Framework.Graphics;

class MyGame : Game
{
    GraphicsDeviceManager graphics;
    BasicEffect effect;
    VertexPositionColor[] vertices = new[]
    { 
        new VertexPositionColor(new Vector3(0, 1, 0), Color.White),
        new VertexPositionColor(new Vector3(1, 0, 0), Color.Red),
        new VertexPositionColor(new Vector3(-1, 0, 0), Color.Blue),

        new VertexPositionColor(new Vector3(0, 1, -1), Color.White),
        new VertexPositionColor(new Vector3(1, 0, -1), Color.Red),
        new VertexPositionColor(new Vector3(-1, 0, -1), Color.Blue),
    };

    public MyGame()
    {
        graphics = new GraphicsDeviceManager(this);
    }

    protected override void LoadContent()
    {
        effect = new BasicEffect(GraphicsDevice)
        {
            VertexColorEnabled = true,
            View = Matrix.CreateLookAt
            (  
                new Vector3(0, 0, 3),   //カメラの位置
                new Vector3(0, 0, 0),   //カメラの見る点
                new Vector3(0, 1, 0)    //カメラの上向きベクトル
            ),
            Projection = Matrix.CreatePerspectiveFieldOfView
            (
                MathHelper.ToRadians(45),   //視野の角度。ここでは45°
                GraphicsDevice.Viewport.AspectRatio,//画面のアスペクト比(=横/縦)
                1,      //カメラからこれより近い物体は画面に映らない
                100     //カメラからこれより遠い物体は画面に映らない
            )
        };

        GraphicsDevice.RasterizerState = new RasterizerState
        {
            FillMode = FillMode.WireFrame
        };
    }

    protected override void UnloadContent()
    {
        effect.Dispose();
    }

    protected override void Draw(GameTime gameTime)
    {
        GraphicsDevice.Clear(Color.CornflowerBlue);

        foreach (var pass in effect.CurrentTechnique.Passes)
        {
            pass.Apply();
            GraphicsDevice.DrawUserPrimitives<VertexPositionColor>
            (
                PrimitiveType.TriangleList,
                vertices,
                0, 
                vertices.Length / 3
            );
        }
    }
}

xna4.0SimplestWireFrame.jpg
(画像が小さくて少しわかりにくいですが、線で三角形が2つ描かれています。)

このサンプルでは、同じ大きさの三角形を手前に1つ、奥に1つ表示しています。
注目すべきなのは、これがワイヤーフレームで、骨組みしか表示されていないと言うことです。

今までのように普通に三角形を表示していたら、奥の三角形は見えないはずです(説明しませんでしたが、見えないのです)。
しかしワイヤーフレームを使えば、奥の図形も見ることが出来るのです。

また、線しか書かないので描画が非常に高速です。
この性質を利用して3DCGのエディタでは使われることがあるようです。

このワイヤーフレームを実現するためには、GraphicsDeviceのRasterizerStateプロパティに
FillModeをFillMode.WireFrameにセットしたRasterizerStateオブジェクトをセットします。
FillMode列挙体には2つのメンバがあり、
FillMode.WireFrameは線だけを描画し、
FillMode.Solidは図形を完全に描画します。


(さて、このワイヤーフレーム、ゲームで一体どう使えばいいのでしょうか?
ワイヤーフレームは描画が高速で昔から使われていたそうですが、それだけに見栄えが悪いものです。
ほとんど使い道が無いような気もしますが、
ゲームで使う建物の地図なんかの表示に、もしかしたら使えるかもしれません。
(建物の地図は奥が見えていた方がいいはずですからね)
あるいは、プレイヤーが透視する能力を持っていると言う設定にして、
能力を使ったときだけワイヤーフレームにすると言うのもありかもしれません。)

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