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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

自分を死から守るお守り

この記事は以前の記事の内容をベースにしています。
未読の方はまず以下の記事を読んで下さい。

論理の力だけで自分を実行しているハードウェアを破壊するプログラム


決して完全には実行されないプログラム

以前の記事で、「論理の力だけで自分を実行しているハードウェアを破壊するプログラム」について述べました。
しかしこれはちょっとタイトルが悪いかもしれません。
もちろん「実行されればハードウェアが壊れる」というのは正しいのですが、「そもそも実行されない」という可能性もあるのです。
つまり、この記事のプログラムの正確な性質は、「決して完全には実行されない」というものなのです。

あるプログラムが「決して完全には実行されない」という時、可能性はいくつかあります。

  • 実行の途中でハードウェアが故障してしまった
  • そもそも実行することが出来なかった

「実行の途中でハードウェアが故障してしまった」というのは、以前の記事のメインテーマです。
しかし以前の記事でさらっと触れたように、「実行しようとした人がその直前に心臓発作か何かで死んでしまった」という可能性もありますね。
とりあえず、完全に実行されることさえ無ければ、その原因がハードウェアの故障だろうが、心臓発作だろうがなんでもいいのです。

この記事では、「そもそも実行することが出来なかった」という方に注目したいと思います。
そのハードウェアをとてつもない冗長性設計で作れば、おそらく「そもそも実行することが出来なかった」という方になるでしょう。
ハードウェアが故障するよりは、それを実行しようとする人が心臓麻痺で死ぬほうがより「ありえる」ことになるでしょう。

自分が死んだ時に発動するトラップ

あなたは自分が死んだ時に自動的に起動する機械を体内に埋め込みます。
まあ体内でなくても、自分が死んだことを検知して起動する装置なら、遠く離れた場所にあっても構いません。
トラップのようなものです。

自分が死んだら起動して相手を巻き込む爆弾はフィクションの世界ではよく出てくる設定ですよね。
あなたの心臓の音や脳波をモニターしていて、それがモニターされなくなったら発動するしかけです。
このことを知っている敵はあなたを殺せません。
巻き込まれて自分も死んでしまうからです。
結果あなたは安全になるのです。

しかし私がここで提案したいのは、爆弾のようなぶっそうなものではありません。
知的生命体を不必要に殺すのは悪いこと、そうではないでしょうか?
それに、敵がもしあなたの脅しを聞く前に発砲してきたらどうするのでしょう?
敵もあなたも死に、誰も幸せになれません。

私が提案したいトラップ、それは、以前の記事で紹介した、「決して完全には実行されないプログラム」です。

自分が死んだ時に「決して完全には実行されないプログラム」を起動するお守り

「決して完全には実行されないプログラム」は、原因はわかりませんが、決して完全には実行されることがありません。
その原因はハードウェアの故障かもしれませんし、そのプログラムを起動しようとする人が心臓発作で死んでしまったからかもしれません。
どちらになるかはわかりませんが、予めどっちが起きる可能性が高まるかは調整できると私は考えます。
ハードウェアを普通に作れば、ハードウェアが故障する可能性はそこそこあるでしょう。
しかし……もし一部が壊れても他に同じ機能を肩代わりする部分が大量にある、凄まじい冗長性設計にしておけば、「実行しようとする人の死」が起きる確率が高まるでしょう。

私は何も単純に、実行しようとする人を殺したいわけではありません。
それは可能だと思いますし、それを実際にやろうとする人はいるのかもしれませんが、どういう時にそれを上手く利用できるのかわからないのです。
私は、「決して完全には実行されないプログラム」は、攻撃ではなく、防御に使うべきだと考えます。

あなたが死んだ時に「決して完全には実行されないプログラム」を起動するシステムを作れば、あなたが死ぬことはなくなるでしょう。
あなたの死は「決して完全には実行されないプログラム」の実行を引き起こすからです。
もちろんそこには常にそのシステムが故障しあなたも死ぬ危険性がつきまとうわけですが、そのシステムに金をつぎ込み故障する確率を低くすれば、逆にあなたが死ななくなる確率が高まるでしょう。
あなたが死にそうな時、あなたの死を引き起こしそうな要素は何らかの理由でなくなってしまうことでしょう。
金で奇跡を買えるのです。

あなたがそのシステムを作り、敵の基地に侵入したとしましょう。
敵は発砲してきますが、その弾はあなたに致命傷を与えられません。
なぜなら、あなたが死ぬことは論理的にありえないことだからです。
あなたを殺すことは、「決して完全には実行されないプログラム」の実行ボタンを押すことにほかなりません。
弾は重要な臓器をなぜか外れます。
敵の警備ロボットはなぜか故障し、あなたを殺せません。
これでは埒があかないと必殺の秘密兵器を持ちだした敵のボスはなぜか心臓発作を起こし死ぬのです。

もちろん人生は死ななければそれで良いというものでもありません。
しかしそれはたいして問題ではないのです。
弾がかすって軽いけがをするのが嫌なら、弾がかするとあなたが死ぬシステムを作りましょう。
相手に拘束され拷問されるのが嫌なら、相手に触れられるとあなたが死ぬシステムを作りましょう。
あなたの最強はシステムの故障耐性につぎ込まれた金と純粋な論理によって保証されるのです。

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