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Memeplexes

プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

コイン投げからコインの歪みを調べる

表がよく出るイカサマコインが流通しているとき、どうやって自分の持っているコインの清廉潔白を証明すればよいのでしょうか?じっさいになんどもコインを投げてみて、確率が1/2だったらよさそうですが、コイン投げの結果はそもそもランダムなので、2,3回投げてみせるだけでは足りません。100%の証明をするためには無限回投げなければいけないのです(さいわい、現実世界では99%の証明があれば満足する人がほとんどです)。このことがひと目で分かるシミュレーションを書いてみました。


コインを投げよう

操作方法

[表]ボタン または [→]キー:コインの面を出します。

[裏]ボタン または [←]キー:コインの裏を出します。

マウスホイールを回転:画面を見やすいよう拡大縮小します(内部の確率データは変えません。表示のしかたが変わるだけです。)。

解説

これはコインの歪み具合を表すグラフです。左がとがっていれば裏が出やすく、右がとがっていれば表が出やすく、ちょうど中央がとんがっていれば表も裏も同じ程度に出やすい清廉潔白コインであることを意味します。

はじめグラフはどこも同じ高さなので、コインは「表が出やすいイカサマコイン」なのか「裏が出やすいイカサマコイン」なのか「種も仕掛けもない清廉潔白コイン」なのかわかりません。完全なる無知。すべてが等確率です。実は3種類だけではなく、「裏が99%の確率で出るコイン」、「裏が98%の確率で出るコイン」、「裏が97%の確率で出るコイン」…「裏が0%の確率で出るコイン」というすべてがズラッと等しい確率で左から右に並んでいるのです。

なんどもコインを投げると、グラフが変形し、コインがどのようなイカサマコインなのか(あるいは清廉潔白なのか)がわかります。

やってみるとわかりますが、何度コインを投げてもどこかが100%正しいということは言えません。グラフはあくまで山の形です。一番確率の大きいところの周りもわずかながら確率が残ってしまい、どこか一か所に全ての赤いバーが集中し100%になることはありません。

ところで、このグラフは何度もコインを投げるとだんだん左右に移動する速度が遅くなります。これは赤ちゃんの学習速度は早く、年をとると頭が固くなるということに似ています。じっさい、脳はこの種の計算をしているのではないかと言われています。

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