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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
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物理学で波をについて話をしていると周波数とかいう難しそうな言葉が出てきます。物理学には身近で感覚的にわかりやすい数もあるのに(1秒=秒針1きざみ、1キログラム≒牛乳1リットル)、この難しそうな感じはナンセンスですらあります。周波数1ヘルツとは身の回りで言うとどういうものなのでしょう?感覚でつかめない数は頭に入ってきません。というわけで、周波数を図や音で表して、感じ取れるようにしましょう。
本来ならかんたんな例として周波数1Hz(Hzはヘルツと読みます)の音を聞くべきなのですが、残念ながら音が低すぎてホモ・サピエンスの性能の悪い耳には聞こえません。というわけで、1ヘルツにこだわるのはやめて、身近な音の周波数をみる方針に切り替えましょう。音楽のドレミはどんな周波数なのでしょうか?
音は空気の振動であり、それを図にすると波を描きます。次の図は、ドレミファソラシドがどのような波であるかを表しています。その下のコントロールでそれぞれの音のsin波を再生できます。
図1:ピアノの音の波(クリックで拡大)
図1はピアノの音を波として描いたものです。それぞれの波は振動の回数が違うことに注意してください。実は鍵盤の音の違いは純粋に波の数学的な性質の違いに過ぎないのです。振動が多ければ多いほど高い音であり、少なければ低いのです。
この振動の回数のことを表すために物理学では周波数という言葉を使います。周波数とは1秒間に振動する回数です。1秒に1回波の山が来たら周波数は1ヘルツ、2回山が来たら2ヘルツ、1000回山が来たら1000ヘルツです。
図2
図1の場合、低いドには1秒間に261個の山があるので周波数は約261ヘルツです。1秒間に現れる山の数の後にヘルツをつけたのが周波数なのです。(厳密には山と谷をセットとして数えます。ドはそのセットの区切りが中途半端なため、周波数は正確には261.62..ヘルツです)
ところで、ドと高いドの間にはとてもわかりやすい数学的な関係があります。高いドはドの2倍の周波数なのです(つまり下の図のように、ドは高いドの2倍の時間かけて1回振動します)。私達はドと高いドを、違う音であるにもかかわらず高さが違うだけの同じ音だと感じますが、それにはちゃんとした数学的理由があったのです。
ドと高いドの関係は周波数が2倍というものでした。ではその間にある音たちはどうなのでしょう?実は、同じ比率で変化するようになっています。
この図はピアノの鍵盤の周波数比を表したものです。ピアノの鍵盤の周波数は、左の鍵盤の約1.06倍なのです。
この1.06という数字にはちゃんとした理由があります。1.06は12回かけるとほぼ2に等しくなるのです。そしてご存知の通り、12というのはドレミファソラシの間にある黒鍵も含めた鍵盤の数です。これがドレミファソラシドの正体です。ドから高いドまで一定の比率で周波数が増えるようにすると1.06という数字が自然と現れるのです(重要なのは「12回かけると2になる」という点です。というわけで、この比は正確には1.06ではなく1.059463...と数が無限に続く無理数です)。