忍者ブログ

Memeplexes

プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

多数決によるエントロピー減少

前回、多数決によりエラーを減らせることを示しました。ということは多数決を利用すれば、「予測しにくさ」をあらわすエントロピーを減らせるはずです。というのも、少しでも有利な方が、多数決ではより勝ちやすくなるからです。


「富めるものはますます富み…」

投票者の数:

操作方法

投票者の数:多数決に参加する投票者の数を設定します。

オレンジ○の左の入力欄:投票者が賛成に投票する確率を設定します。

解説

これは多数決の結果が、投票者一人よりエントロピーが小さいことを示すシミュレーションです。

一人の人が、賛成40%、反対60%という気分だったとしましょう。一見接戦ですが、そのような人達を集めて多数決をすると、面白いことに、よりはっきりとした差が出ます。たとえば投票者を40人以上集めることができれば、90%以上の確率で反対という結果になります。多数決は、少しの差を拡大する力があるというわけです。

これは未来の予測可能性を高めます。ひとりひとりの投票者がどちらに投票するのか予測するのは難しいですが、全体としてみると、未来は予測しやすいのです。つまり、エントロピーが多数決によって減少しているのです(右側の2つのキャンバスに書かれた○○bitがエントロピー)。

「ニューロンは投票に似ている(充分な信号の入力があれば発火し、そうでなければ発火しない)」とか「生物は自分のエントロピーを下げている」とか言われていますが、まあそういうことなのでしょう。

拍手[0回]

PR