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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
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このページでは、電子雲ビューアーで電子雲がどうしてあんな変な形と色(位相)になっているのかを解説します。
電子雲ビューアーで表示される電子雲は形や色が美しく、見ているだけでも満足できるものです。しかし、ここではどうしてあんな形と色になるのかを理屈で理解してみましょう。神秘を理屈で理解するいわゆる「虹の解体」です。
電子雲を見ていると、いくつか奇妙なことに気が付きます。次のように単色の電子雲(ただし色は変化し続ける)があるかと思えば虹色の電子雲もあるのです。
色だけではなく、形も千差万別で、次のように「くびれ」がある電子雲もあります。
どうしてこのようにいろんな色や形があるのでしょうか?実はこの2つの問題はつながっています。逆方向に進む2つの波の重ね合わせで説明できるのです。
では形から説明します。このたくさんのくびれは、次のように2つの回転する波を足すことで作ることができます。
「波の山の数」を増やしてみてください。くびれが増えミスタードーナッツのポン・デ・リングのようになります。この回転する波は、電子雲の波をかなり単純化したものであり同じものではありませんが、くびれができる原理はこれと全く同じです。逆方向に進む2つの波が重なると、一部が打ち消し合って風船の犬のような形になるのです。
実際の電子雲との対応関係は次のようになります:
ちなみに、くびれができる理由は、次のように波を輪切りにして考えるとかんたんに理解できます:
波の足し算とは、水色の点の方向を足すということです。同じ方向を向いていたら単に2倍になるだけですが、逆方向を向いていたら足し算の結果は0になるのです。違う方向に進む波たちは、こうやってくびれをつくるのです。
形は以上のように説明ができました。では色について説明します。電子雲はほとんどが虹色できれいですが、ときどき、単色の部分をもつ波ができます。どうしてこんなつまらない色になってしまうのでしょうか?それは、やはり波の打ち消し合いで説明できます。
これはさっきのシミュレーションを色と点で表示するようにしたものです。見た目は違いますが、さっきのシミュレーションと表示している内容は――漢数字の三とローマ数字のⅢが全く同じものを表しているように――全く同じです。このとおり、2つの逆方向に進む波を足すと、色は単色になるのです。虹色の波は一方向だけで、単色は2つの方向の波が混ざっていたというわけです。
実際の電子雲との対応は次のようになります:
だいぶそっくりになってきましたね!
このような結果になる理由も説明しておきましょう。ここで色として表示しているのは、さっきの水色の点の方向です。(だからバネが一周すると、虹色も同じ色に戻るのです)
そのため、さっきの図を色で表すと、足し算の結果は2つの色のどちらかとなります!この2つ以外の色はすべて打ち消し合い消滅するのです!
「なぜ虹色でない波があるのか?」の答えは、「逆の虹色の波を2つ足すと、2つの色しか残らないから」です。つまらない色の波を見かけたとしても、そこには鮮やかな2つの波が隠れています。逆に、鮮やかな2つの波を足したとしても、2倍鮮やかになるとは限らず、つまらない色になる可能性もあるというわけです。
電子雲にはいろいろな色や形のものがあります。虹色の電子雲や、色がない電子雲、丸い電子雲やくびれのある電子雲です。これらは2つの逆方向に進む波の重ね合わせによる打ち消し合いで説明できます。この2つを足すと、2つの色を残して他の色は全て打ち消し合い、虹色パターンはなくなります。また、一定の間隔で完全に打ち消し合う部分があらわれ、くびれができるのです。