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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

逆再生動画の最短時間と最長時間

逆再生動画の長さにはこれ以上長くできないとかこれ以上短くできないといった制限があるのでしょうか?考えてみたところ、ないような気がします。


長さを考えるわけ

かつて物理学者たちは蒸気機関の理論上の最高の効率を計算する方法を考案しました。蒸気機関は、どんな超テクノロジーで懇切丁寧に作ったとしても、その効率を超えることは絶対にできないのです。当時の科学技術は現代と比べると大したことがないかもしれませんが、その当時でも未来永劫成り立つ制限を発見できたわけです。

というわけで、逆再生動画についても同じように、制限があるのかどうか考えてみます。逆再生動画には上限となる長さや、最短時間のようなものがあるのでしょうか?あるとしたら、それはどのくらいなのでしょうか?

最短の逆再生動画

逆再生動画は最短で0秒より長くなければいけません。というのも0秒だと、逆再生が行われているのかどうかわからないからです。どんなに短くても良いので、粉々になった卵が再生するような様子を写していなければいけません。それは0秒ではいけませんが、それほど長い必要もありません。1ナノ秒でも良いのです。

最長の逆再生動画

逆再生動画に上限となる時間は存在しません。次のような動画を考えてみて下さい。静止したボールが周りの空気中から熱を奪ってどんどん加速していくのです。その加速具合は指数関数的で、速くなればなるほど周りから奪う熱も増えていきます(普通の動画なら、速い物体ほど抵抗が大きく周りへ熱として逃げるエネルギーも大きくなるからです)。

もちろん、普通ならすぐに大気圏を抜けてしまうでしょうが、今は理論上の逆再生動画の話をしているのです。実際に撮った動画を逆再生したのではなく(それだとビッグバンどころかカメラの発明以前には戻れません)、逆再生動画に見えるCGアニメーションであっても良いとします。そうすると、宇宙全体が空気で満たされている仮想の世界を考え、そこでボールを時間逆転するプログラムを書けば、逆再生動画を無限に続けることが可能です。

最もかんたんな無限逆再生動画は、ボールが周りからエネルギーを吸い取り無限に加速していく動画となるでしょう。ただし、あまりに早すぎても目に見えないだけなので、ボールのスピードに合わせてより遠くから描く必要はあるかもしれませんが。

まとめ

逆再生動画に長さの限界はありません。蒸気機関には原理上制限がありましたが、逆再生は無限です。その気になれば、永遠に逆再生動画を再生するプログラムを書けるでしょう。

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