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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

物質の合成速度を変えて量を調節する

ネガティブフィードバックで物質の量を一定にするシミュレーションです。外部からの介入で物質が増えたり減ったりしても、元の量に戻ります。以前のものと違い、戻る量をユーザーが調節することができます。


物質を目的の量に保つ

合成速度:

操作方法

キーボードの[←]キーを押す:物質を減らす。この操作ができない時は一度キャンバスをクリックして下さい。

キーボードの[→]キーを押す:物質を増やす。この操作ができない時は一度キャンバスをクリックして下さい。

合成速度:物質の合成速度を調節します(左端は合成速度が0で、右は合成が速いです)。合成が速ければ速いほど物質は多い量で安定します。合成速度が0なら物質も0で安定します(分解する一方だからです)。

解説

ネガティブフィードバックとは、何かの量を一定に保つシステムのことです。私たちは寒い時震えますが、それは体温を36℃付近に保つためです。私たちはネガティブフィードバックがたくさん集まったお化けなのです。

このシミュレーションでは、化学物質の量を一定に保ちます。どの位の量で安定するかは「合成速度」つまみで調節できます。つまみを左端に移動すると、物質の合成速度は0となり、物質の量は0で安定します。これは当然のことです。合成速度0とは物質が合成されずに壊れゆく一方だということを意味していますから、最初にどんなに量があったとしても形あるものはいつかは壊れるとなるわけです。つまみを右に移動すると、物質が合成されるようになり、合成と分解がちょうど釣り合う量で安定します。つまりつまみを動かすということは、合成速度の調整であると同時に、物質の量の調整であるとも言えるのです。

安定しているということは、キャンバスをクリックして[←]キーや[→]キーを押すことによって確認できます。この2つのキーで、物質の量を「揺さぶる」ことができます。ネガティブフィードバックがなければ量は変えられたままでしょうが、これはネガティブフィードバックなので量がもとに戻るのです。生物の再生能力のようですね。

ジョーク:命令を出すもの

オカルト好きな人なら、超自然的な力が働いていると言うでしょう。「物質の量は~~であるべし」という命令が来たので、生体内の物質はそれに従い、量を指示された値に保つのです。

しかし実際には、命令は未来から来ているわけでも全知全能の神から来ているわけでもありません。生物の場合、命令を出すのはDNAです。DNAの情報をもとに酵素が合成され、酵素が物質を合成し、物質の量を一定に保つのです。つまり、DNAの情報により、物質がどのくらいの量になるかが決まるわけです(つまみの操作は遺伝情報の変更と同じです。塩基配列を変えれば、酵素の合成速度も変わり、物質の安定する量も変わるのです)。ある意味、遺伝子が未来を決めているのですが、それは未来から情報が流れてきたからではありません!遺伝情報は過去に起きた自然淘汰の結果によって決まります。過去が未来を決めるのです。よく言われるように、自然淘汰は未来を予測できないのです。

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