忍者ブログ

Memeplexes

プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

遺伝子スイッチ

このページを参考に作ってみました。


化学反応のスイッチ

操作方法

マウスでキャンバスをクリック:化学反応をスタート。化学反応を表す●を生成します。●は左か右のどちらかに行きます。中間はありません。

解説

このプログラムは、生き物の中にあるスイッチのシミュレーションです。もちろん生き物の頭を押せば光って周りが明るくなるわけではなく、化学反応によってスイッチのような仕組みができているということです。これは本物のスイッチと同じように、化学物質の濃度が2つの状態(化学物質が一定の量ある or ない)のどちらかを取ります。中間はありません。あいだにあったとしても、どちらかに修正されるのです。まさにデジタルなしくみです。

マウスでクリックすると左か右に●が移動しますが、これは「化学物質が0になるか、またはある一定の量になる」ということです。これは遺伝子が発現しているかいないかがスイッチのように切り替わる遺伝子スイッチと似ています。生物の細胞も、状況によってあるタンパク質を作ったり作らなかったりするわけです。脳細胞と筋肉の細胞では必要なタンパク質が違うでしょうからね。

生物がこのような仕組みを取っているのは、人間が機械を作る時デジタルを好むのと同じ理由でしょう。エラーに強いのです。生物は体を形作るためになんらかの情報処理を行っているはずですが、そのとき多少エラーが出ても、スイッチなら心配ありません。0か1のどちらかが正しいのですから、近い方に修正してやれば正常な状態に戻ります。中間を切り捨てることによって、間違った状態になってももとに戻れるのです。生物は間違いに強いのです。

スイッチの仕組み

このスイッチは、合成速度と分解速度のバランスの設定によって作られています(下の図)。少なすぎれば分解のほうが速く、中くらいだと合成のほうが速く、多すぎると分解が速くなります。こうすると、2つの安定した状態(下の図の◎)が誕生するわけです。

時間解釈

ここで、この化学反応のスイッチの仕組みを、冗談半分に「時間を操作してスイッチを作っている」と解釈してみましょう。Youtube動画の下のバーを動かすことを考えてみて下さい。これはある意味、動画の時間の操作です(下のバーはシークバーと言って再生位置を変えることができます)。そして、もしその動画の内容が、かけっこしている人だったとしたら、時間を操作することによってその人の位置をコントロールすることができます。時間を変えることで物の状態を制御できるのです。あなたはバーを動かすことで映っている人の位置を自由に動かせます。あくまでも冗談ですが、この化学反応スイッチもそのように解釈できます。つまり、化学物質が分解される動画があるとして、その動画の時刻を操作するルールしだいで、安定する状態を作れるのです(下の図)。

この図は遺伝子スイッチの時間操作を表しています。化学物質が分解される動画の、どの時間で安定するべきかが2つの◎によって示されています。2つの横棒は時間の流れが切り替わるポイントを表しています。横棒によってグラフは縦に3つに区切られていますが、一番下は普通の時間の流れ、2番めは逆転した時間、3番目は普通の時間の流れです。物質が多すぎれば(つまり図の一番下だと)時間を進めて分解し、物質がちゅうくらいの量なら(つまり2つの横の点線の間だと)時間を戻して合成し、物質が少なすぎれ(つまり一番上だと)ば時間を一気に進めて0になるまで分解するのです(その時間はあまりに先なので、この図には収まりきれません。時間軸の上の◎は本当はそのはるか上の方にあるのです)。時間を進めたり戻したりすることによって、化学物質の量を調節できるのです。まるで時間を支配する超能力者です!

こんな悪ふざけのような解釈をして一体何の役に立つのでしょう?さあ…?しかし、絶対に役立たずだとも言えません。数学の問題はいくつかの別解で解くとより深い理解ができます。たぶん…遺伝子スイッチもこの解釈で理解が深まるかもしれません。

拍手[0回]

PR