忍者ブログ

Memeplexes

プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

ネガティブフィードバックの時間停止解釈

このページでは、冗談半分に、ネガティブフィードバックを時間の流れの観点から解釈します。ネガティブフィードバックは時間を止めているのと同じです。


ネガティブフィードバック

ネガティブフィードバックとは、何かの量を一定に保つ仕掛けのことです。それを変えようとしても、バネのように元の状態に戻ろうとします。バネでネガティブフィードバックの仕掛けを作ることはできますが、それができるのはバネだけではありません。たとえば以前書いたこのプログラムでは、化学反応を利用してネガティブフィードバックを行います。

化学反応によるネガティブフィードバックでは、合成と分解のバランスをとることによって化学物質の量が一定に保たれます。合成速度は一定ですが、分解速度は化学物質の量によるので、それらがちょうど釣り合うところで安定するのです。

この図は合成速度と分解速度を表しています。合成速度は物質の量にかかわらず一定ですが(紫色の線)、分解は物質がふえるほど速くなります(緑色の線)。そして、この2つの線が交わるところ(◎)こそ、安定した状態なのです。物質の量をそこから変えようとしても、また元の量に戻ります。外部の何者かが物質を勝手に減らしたら、合成速度のほうが大きくなるので物質が増えます。物質を増やしたら、分解速度のほうが大きくなるので物質が減ります。

時間停止解釈

ちょっとした冗談でこう解釈してみましょう:このネガティブフィードバックは「時間を止めているから量が一定になる」のです。合成が時間逆転現象(なにしろ形あるものはいつかは壊れるのです。物質ができるということは破壊の時間逆転です)で、分解が通常の時間で起きる現象です。合成と分解が釣り合うとは、逆転した時間と通常の流れの時間がちょうど同じくらいなので、合わせて考えると時間が停止しているのと同じだということです。時間が止まれば物質の量は一定になるに決まっています。

図にすると次のようになります:

ネガティブフィードバックは、時間の流れを制御します。もし化学物質の量が少なすぎたら時間を逆流させ(紫の矢印)、多すぎたら時間を通常の方向に流れさせます(緑色の矢印)。◎の位置で時間は停止します。こうすれば、物質の量を一定にできます。『ファウスト』にあるように「時よ止まれ。お前は美しい」。大切なものの時間を止めてやれば、それを永遠に保存できるというわけです!

拍手[0回]

PR