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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

アフリカと太陽の共通点

もちろん、「なんだか暑そうなところだ」という以外の共通点です。


太陽の光は秩序の元

地球上のすべての生物は太陽の光がエネルギーの供給源です。太陽がなければ植物が枯れ、植物を食料としている生き物は全滅し、わたしたちも滅びるというわけです。まあひょっとしたら、マントルの核分裂をエネルギー源にしている生物もいるのかもしれませんが、少なくともわたしたちの身の回りにいる範囲では、太陽光がなければ生きていけない生物ばかりです。太陽光は地球上の秩序の源なのです!

これは不思議な話です。太陽のエネルギーを作り出している部分は灼熱地獄で、分子はおそらくメチャクチャに熱の運動をしており、秩序から程遠いはずです。それがどうして秩序のもとになるのでしょうか?秩序のないエネルギーはどんなにたくさんあっても利用不可能なはずです。

これはおそらく、次のように考えると辻褄が合うでしょう。空気が容器の中に閉じ込められているとします。その容器を一瞬にして消滅させたら、空気は次の図のように、外に拡散していくでしょう(外側は真空とします。外に空気があったら、こう都合よく拡散していかないでしょう)。

この図の面白いところは、開放された空気の移動方向はかなり秩序だっているという点です。あなたが宇宙服を着て真空中で空気分子がやってくるのを待っているとしたら、やってくる空気分子は全てがほぼ同じ方向を向いているはずです。これはとても利用しやすいエネルギーです。しかしこのエネルギーがやってきた容器の中では、空気は無秩序に動き回っているだけでした。無秩序なものも、周りに真空があってそこに逃げれるとしたら、秩序を作り出せるわけです。

念の為に言うと、これはエントロピー増大の法則には反していません。空気が自由に動き回るということは、空気分子の位置の可能性が増えているからです。たしかに移動方向の秩序は上がりましたが、位置の秩序は下がっており、全体的には秩序はむしろ下がっているのです。

とはいえ、空気分子がやってくる側からしてみればささやかな風がやってきたのであり、そこに風車小屋を立てれば小麦を挽けるかもしれません。無秩序の中から、自由に利用できるエネルギーが誕生したのです。太陽もたぶんこれと同じで、周りに無秩序なエネルギーが逃げる冷たい真空があるので、地球にやってくる頃には秩序だったエネルギーである光になっているのでしょう。わたしたちを含め生物は皆その恩恵に預かっているのです。太陽を信仰した文明は多いですが、それと同じくらい夜空の暗い空間も崇拝すべきかもしれません。エネルギーの逃げ場があるからこそ、秩序あるエネルギーが存在するからです。

アフリカ以外のホモ・サピエンスの遺伝的多様性は小さい

私たちホモ・サピエンスはアフリカ大陸出身です。現在アフリカに住んでいない人は、アフリカからの移民の子孫なのです。アフリカにいるたくさんのホモ・サピエンスのごく一部が、世界中に広まったのです。というわけで、アフリカ以外の人の遺伝的多様性はとても少なく、全部合わせてもアフリカ人の遺伝的多様性におよびません。

これは面白い話です。アフリカは様々な遺伝子の人々が混ざりあって暮らしていたのですが、アフリカ大陸以外に逃げることによって、新天地には遺伝的にほぼ一様な集団が生まれたのです。これはいわば…秩序です。もちろん、この秩序はレイシスト達の考える秩序と紙一重です。しかしわたしがここで強調したいのはそこではなく、これは太陽からのエネルギーに秩序がある理由と同じだという点です。

アフリカ大陸を容器だとしましょう。容器の中には様々な遺伝子を持った人々が混ざり合っており、ある意味、秩序がありません。そこでその容器に小さな穴をあけます。周りは真空です。するとそこから風が外に飛び出るでしょう。秩序ある空気分子の運動です。遠くまで行くのは、運動方向がほとんど同じやつばかりです。運動方向で言えば、逃げた奴らの多様性は小さく、残った奴らの多様性に及ばないでしょう。

アフリカ大陸は太陽で、人類の遺伝子は空気分子の運動、新天地は真空の宇宙空間なのです!

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