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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
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前回は触媒反応でした。自分自身は変化せずに、対象となる物質を増やしたり減らしたりするわけです。今回は自分自身を分解したり、あるいは自己複製したりする反応を考えましょう。
周りの物質を組み合わせて自分自身を合成する反応は次のような様子になります:
この図では分子Aが別の分子Aを作っています。この図には表示されていませんが、実は第3の分子Cがあり、それを材料にAを作っています。
Aは自分自身と同じ種類の分子を増やすので、Aの数は増える一方です。それどころか加速します。AはAを作り出す工場のようなものなので、Aが増えれば増えるほどAが作られる速度も上がるのです。この現象は生物の自己複製と同じで、ねずみ算式にふえるわけです。前回は合成速度は一定でしたが、今回は合成速度はどんどん増えていきます。
緑玉の間隔に注意してください。はじめは間隔が短いですが、次第に長くなっていきます。
これは、Aが大きい時の緑玉の速度が速いからです。間隔の広がりは速度の加速を意味しているわけです。
反応速度定数(矢印の太さ)を大きくすると全体として速度は上がります。しかし緑玉がどんどん加速するという状況に変わりはありません。
ここまでは自分を増やす反応でした。ここからは逆に、自分を減らす反応を見ましょう。自分の分解です。
正確には「自分と同じ種類の別の分子を分解する」であり、自分自身を分解するわけではありませんが。
この図は「Aが自分を分解しているのでどんどん量が減っていっている」という状況を表しています。いわば同種間で殺し合いをしているようなもので、どんどん数が0に近づいていきます。
ただし!0そのものにはなりません!これはAの量が減るほど、「Aを分解するA」の数も減り、分解速度が下がっていくからです。ケーキを半分ずつ食べれば、永久に無くならないようなものです。
そしてもちろん、Aの量がマイナスになったりは絶対ありません。
これは当たり前です!アキレスと亀論法で、緑玉が左に来ることは永遠にありえません。しかしこれを間違える人は多いそうです。ここのサイトにはこんなことが書いてあります。
フィードバックはどの教科書にも載っているありふれた概念ですが、いろいろな人と話していて気づいたことがある。 それは、右の図のような負のフィードバックがあれば発現量が振動する、と思っている人が多いことです。 「あぁなって、こうなって」法で言えばこうです。
・遺伝子の発現が進む。
・この分子が自身の転写を抑制するものとすると、発現量が抑えられる。
・すると抑制分子の効果が減るから、再び合成が進む。 以後その繰り返し・・
これをシミュレーションしようと考える。 いまの話では、役者は抑制因子だけなので1変数で反応式を書き下せそうだ。 基礎転写として定数dを、濃度依存の抑制効果として-ruを採用して、漸化式:un+1 = un +d -runが書き下せる。 まとめるとun+1 = (1-r)un +d。 つまり(増加の)等差数列と(減少の)等比数列を足しただけです。 大体の振る舞いは上のグラフから想像できますよね? 振動なんてしません!(本当は、rを極端にデカくすると計算上振動しちゃうんだけど・・)一定値に収束しちゃいます。 う~ん、振動すると思ったのに、なぜだ・・。 結果を知っている理論家からはアッサリと「1変数じゃ振動なんてしないよ」なんて言われて、返す言葉もなくうやむやに・・よくある場面です。
ここは前向きに捉えましょう。もしあなたが緑玉が左に行かないことを理解できたのなら、このサイトで言われている実験家の上を行っていることになります。
実験家達は緑玉が左右に振動すると考えているわけです。しかしこの状況で(最初は左に動いている)緑玉が右に動くためには、緑玉は一度左の領域にいかなければいけません。しかしそんなことは不可能なのです。ゴールは中心の縦軸だからです。軸をまたいだりはしません。
中心の縦軸が緑玉を吸い込んでいるかのようですね。