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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

波を何度もかけ算する

前回は2つの波のかけ算でした。今回はもっとたくさんの波をかけてみましょう。


波の○乗

前回は2つの波のかけ算をしました。では3つや4つの波をかけるとどうなるのでしょう?(新しい言葉を覚えた子供が状況を考えずその何度もその言葉を発するのと同じように、私達もバカみたいな使い方をして計算を体得する必要があるのです。)このページにデモを用意しました。波を何度もかけた結果を表示します。

同じものを何度もかける計算は数学ではべき乗と言って、たとえば10の3乗は10×10×10=1000ですが、ここではそれを波でやるわけです。

デモ

かける波の数:

2乗の場合

具体的な結果を確認しましょう。このデモはどんな数字の時どんな結果を表示するのでしょうか?

2乗の場合、計算結果は前回と全く同じです。2乗というのは「2回かける」、という意味だからです。これはまあ、まったく新しい話ではなく前回の復習のようなものです。

1000乗の場合

では一気に数を増やして1000乗にしてみましょう(上の入力欄に1000を直接入力してください)。波を1000回かけあわせるのです。すると、トゲトゲしたニューロンの活動電位のような図が描かれます。

まさかニューロンは波を何度もかけていたとか!?…いや、私が本当にいいたいのは、どんなものも関連させて覚えるのが効率的だということです。化学元素の周期表と水兵は本来何の関係もないわけですが、記憶の助けにはなります。ニューロンと関連付けて記憶が定着するのなら、そうすべきです!

トゲトゲの理由

ちなみに、どうしてこんなにトゲトゲしているかと言うと、スペースシャトルチャレンジャー号の爆発事故と関係があります(どんなものも関連させて覚えるのが…)。スペースシャトルは事故を多くおこしましたがそれを構成していた部品一つ一つは壊れる確率は低いものばかりでした。しかしそれらがたくさん集まると壊れやすくなります。壊れない確率が90%のものが2つ集まれば81%、10あつまれば34%にまで落ちます。スペースシャトルの部品はそれよりはるかに壊れにくいものでしたが、部品の数もとても多いのでやはり全体として壊れやすくなるのです。

波を何度もかける場合も同じです。波の高さが1にかなり近い所以外はほぼ0になります。トゲは波の高さが1のところにできるのです(あるいは谷の高さが-1)。つまりトゲを見たら壊れていないスペースシャトルを、トゲのない平坦なところを見たら爆発したスペースシャトルを連想しなければいけないということです。

1001乗の場合

ではかける波を一つ増やしてみましょう。波を1001回かけるのです。するとトゲトゲが上下交互に現れるようになります。トゲトゲ山とトゲトゲ谷の繰り返しです。

こうなるのは、-1の1001乗は-1になるからです。一般に、-1は奇数回かけたとき-1です。-1×-1なら1ですが、-1×-1×-1は-1なのです。よって偶数回かけた1000乗のケースではトゲトゲ山(=1)しかありませんでしたが、1001乗ではトゲトゲ谷(=-1)もできるのです。

まとめ

波を何度もかけると山や谷がトゲトゲします。

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