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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

ブラウン運動の世界線

最近時間逆転ランダムウォークのプログラムをたくさん書いていますが、逆転していない普通のランダムウォークはあまり扱っていないことに気が付きました。そこで現実世界のランダムウォークっぽい現象であるブラウン運動のシミュレーションを書いてみます。分子が衝突してランダムな軌跡を描くのです。


原子の存在証明

操作方法

[play_arrow]ボタン:シミュレーションをスタート。

[pause]ボタン:一時停止。

[play_arrow]ボタン:逆再生。

解説

2つのキャンバスがあります。左のキャンバスは粒子がたくさん詰まった容器のキャンバスで、右のキャンバスはその歴史を表示します(縦軸が時間で、横軸は白い粒子の位置です)。

白い粒子は周りの灰色の粒子と衝突してランダムな動きをします。はじめは中心にありますが、ある程度時間が経つとどこにあるのか予測できません。ランダムだからです。

水を溶いたバケツに絵の具を溶かすと拡散していきますが、それはこのようにして考えることができます。同じ色の粒子をいくつかまとめて一か所に置くと、周りの粒子とぶつかって全体に散らばっていきます。

背景

空気や水は実は分子と呼ばれる小さい粒から成り立っています。水や空気の中で手を素早く動かすと抵抗を感じるのはその粒が腕にぶつかって衝撃を感じているからです。信じられないかもしれませんが、それはその粒がとても小さいからに過ぎません。あまりに小さくあまりにたくさんあるので、感触からでは一つ一つがばらばらになった粒だとはわからないだけなのです。

何マヌケなことを言っているんだと思われるかもしれませんが、少なくとも100年前はこのことは常識ではなく、受け入れてもらえなかった科学者からは自殺者も出ています。

その前年、アインシュタインはブラウン運動という現象が実は分子の存在を証明しているのだと言い出しました。ジグザグに動いている物質があったとしたら、その周りに小さな粒があるに違いありません。おもしろいのはブラウン運動自体はアインシュタインがそういうことを言い出す80年ほど前にすでに発見されていて、しかしほったらかしにされていたという点です。自殺したボルツマンが生まれる前にすでに証明となる現象が発見されていたのです。

時間

ブラウン運動は、時間を逆転させると、あたかも目的を持ったように出発地点に吸い込まれていきます。類似の現象はYoutubeの逆再生動画でよく見られます。地面に散らばった物が容器の中に収まるのです。

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