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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

同時性の破れ

アインシュタインの相対性理論では、ある人にとって同時に起きたことが、別の人にとっては同時でないということが起こりえます。それどころか「ある人はAがBより先に起きたと言い、別の人はBが先に起きたと言い、しかも両者とも嘘をついていない」ということがあり得るのです。猛スピードでロケットが飛び交う未来では、特許局の役人たちはどちらの出願を先に受理するか迷うことでしょう。このページはいかにしてそのような不条理が現実となるのかを示すシミュレーションです。


光ピンポン


ロケットの速度:

操作方法

スタートボタン:シミュレーションをスタートします。

ロケットの速度:ロケットを速くしたり遅くしたりします。つまみの位置によっては反対方向に飛ばすことも可能です。

解説

これはアインシュタインが明らかにした「同時性の破れ」のシミュレーションです。アインシュタインによれば、物事が同時に起きたかそうでないかは観測者によって異なります。かけっこで二人のランナーが同時にゴールに着いたとしましょう。ところが、それはある観測者にとっては同時だということにすぎません。別の観測者からみるとどちらかが先にゴールしているのです。さらにやっかいなことに、また別の観測者から見ると別のランナーが先にゴールしているのです。これではすべてのかけっこは無意味となりかねないように思えますが、実際には私達の日常の生活ではほとんどこの効果は現れません。この奇妙な現象は観測者が猛スピードで動いているときに大きく現れるからです。徒歩や車や飛行機などの日常生活で体験するスピードでは、この効果は無視できるほど小さいのです。

このシミュレーションには、2つの要素――ロケットと光の実験装置があります。光の実験装置がやっていることはそんなに難しくありません。2つの鏡の真ん中に電球があって、光が同時に鏡に当たり、中央に戻ってくるのです。今「同時」という言葉を使いましたが、これは停止している私達からみた同時です。動いているロケットの乗組員から見れば、光はどちらかが先に鏡に当たっています。[ロケットの速度]つまみを動かしてみてください。2つの鏡のどちらに先に光が当たるかが変わります。観測者の運動によってどちらが先に起きるかが変わるのです。

どうして観測者によって物事の起きる順番が逆になるなどということが起きるのでしょう?時間が逆転でもしているのでしょうか?答えは、「観測者の運動により、何を現在とみなすかが変わるから」というものです。シミュレーションの移動する矢印を見てください。これはロケットにとっての「現在」を表します。この線によってスライスされたものがロケットの現在を表すのです。この線が傾いていれば、同時性の破れがおきます。私達にとっていろんな時間に起きた出来事が、乗組員にとっては同時に起きたことになるのです。誰もが自分のものさしを持っていて、宇宙をどう見るかはそのものさしによって決まるというわけです。

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