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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

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センサー由来でない情報?

神秘主義者たちは時々五感によらない情報について話しますが、情報理論で考えるとセンサー以外の者からやってきた情報はランダムなノイズ以外の何物でもありません。それか以前センサーで得た情報を処理した結果ですが、それはセンサー由来の情報の一種です。「第六感」の正体はノイズにすぎないのです。


”虫の知らせ”

脳の中でランダムにニューロンが発火した結果、知り合いが死ぬような予感がし、その後実際その人が死んだとします。しかし実際はそれは単なる偶然に過ぎず、予感が上手く的中したものだけを覚えているのです。的中した虫の知らせの背後には何百倍もの外れた虫の知らせがあるわけです。

これは脳がダーウィン主義的な自然淘汰のプロセスによって動いているという神経ダーウィニズムで上手く説明できます。脳も自然淘汰と同じように突然変異と淘汰の繰り返しにより環境に適応するのですが、そのためにはまずランダムな突然変異が起きなければいけません。そして上手く行ったものだけを記憶するのです。

つまり、虫の知らせというのは、他のところでは上手く働く脳の機能が暴走した結果なのです。もし人類の遺伝子をいじくり回して虫の知らせを生得的に感じないようにしたら、知能まで失われてしまうでしょう。虫の知らせなどというものはナンセンス極まりないですが、消すのは原理上不可能というわけです。

突然変異か組み換えか

”第六感”が神経ダーウィニズムで言う突然変異だとすると、現代社会では第六感に頼るのは危険かもしれません。原始人の時代ならともかく、文明が発達し物事が複雑化した現代にランダムな情報で未来を予測するのはますます困難になっているでしょう。複雑なものに完全にデタラメな変化を加えたら悪くなる可能性のほうが高いものです。ウイルスなら突然変異率は高くて良いかもしれませんが、複雑な生き物は突然変異より有性生殖によって多様性を確保したいものです。

実際、現代の優れたアイデアというのは一見異なった分野における知識の組み合わせです。ダーウィンはマルサスの『人口論』をヒントに自然淘汰理論を編み出したのです。もしかすると未来を予測するための基本的な考え方というのは出尽くしていて、あとはそれをどう応用するかが重要なのかもしれません。

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