[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
プログラミング、3DCGとその他いろいろについて
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
SF小説<直行>三部作に登場する奇妙な動きをする波、リーマン・スカラー波を定常波で近似してみましょう。なお、もう少し出来の良いシミュレーションは以前既に作っており、リーマン・スカラー波で遊ぶならそちらのほうが優れています。今回の目的は、定常波を組み合わせてでこんな事ができるのだという確認です。
このシミュレーションは単なる定常波を足しただけで、奇妙な動きをするこのSF波を再現します。なんと波が中心に集まってくるのです!洗面器の水の波と逆です!一見魔法のように見えるかもしれませんが、実際のところ理屈はかんたんです。
今回足しているそれぞれの波は、図にすると次のようになります:
そう、それぞれの波は、回転させただけで実際は同じ波なのです!この事実は<直行>三部作の作中で「回転物理学」という名で現れています。この図を見ればシミュレーション中で波長が短い定常波ほどゆっくり振動している理由が一目瞭然ですね。空間の間隔が短くなるほど時間の間隔が長くなるというわけです。
この種の波をいくつか重ね合わせると、次のようになります。
もっと重ねる波の数を増やしてみましょう。
これが今回の集まる波の動きの正体です。上に丸くなった黒い線がいくつか見えますが、それが波が集まっていることを意味しているのです。SFでない現実世界の波は、上に丸くなるのではなく、V字型に広がるのです。
SF<直行>三部作に登場するリーマン・スカラー波は、現実の波と違って広がるのではなく集まります。それはリーマン・スカラー波を構成している波が、実は全て一つの波を回転させたものだからです。重ね合わされた波は回転によって上に丸いパターンを描き、それは波の集まる動きを意味するのです。