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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

未来から物質がやってくるシミュレーション

冗談として、未来から物質がタイムトラベルしてやってくるシミュレーションを書きました。未来からやってきているので、何の予兆もなく物質は現れます。物質が現れる原因となる出来事が起きるのは物質が現れたあとです。これはいかなる意味でも厳密なシミュレーションではなく、物理学者が牛を球体と見なすのと同じようなおもちゃモデルですが、たしかにおもちゃとしてなら見て楽しいです。


タイムトラベル物質

操作方法

未来から過去に向いた矢印が1つだけあるキャンバスをクリックする:タイムトラベル元の位置を現在地に指定します。未来の現在地点から物質を現在へ持ってくるのです。

未来から過去に向いた矢印が2つあるキャンバスをクリックする:タイムトラベル元の位置を現在地の両隣に指定します。隣の物質をタイムトラベルで未来から現在へ持ってくるのです。

解説

これは未来から物質がタイムトラベルしてくるシミュレーションです。マウスでクリックすると、クリックしたところに物質が現れます――未来から来たのです。最初の設定では、この物質は、時が来たら消えます。過去へタイムトラベルして自分自身となるのです。

時間を逆行している小さな矢印が2つあるキャンバスをクリックすると、設定が切り替わり、未来からやってきた物質は消えなくなります。この場合、別の場所(クリックした場所の両隣)にある物質が過去へ行きます。痕跡の残るタイムトラベルです。

化学反応との共通点

これは以前の化学反応シミュレーションと似ています。これは、過去と未来の自分自身がつながったタイムトラベルに似ていて、こちらは両隣から物質を現代に持ってくるシミュレーションに似ています。

しかし明らかに、この類似性は見た目だけです。これらの化学反応では、物質が過去へタイムトラベルしているのではなく、単に分解されているだけです。物質が未来からやってきたのではなく、単に合成されているだけです。これがタイムトラベルだというのなら、ビーカーの中の薬品で来年までの株の動きを詳細に予言してほしいものです。見た目は似ていないことはありませんが、それを言うなら古びた建物の壁の汚れだって人の顔に似ています。私たちはありもしないパターンを「発見」するプロフェッショナルなのです。見かけの類似性に惑わされてはいけません!でもまあ、遊びとしては楽しいですからね。

借金との共通点

これは借金とも似ています。資本主義では借金して工場を立て大儲けして借金を返済するということをしますが、これは借金を返済してなおお金を持っていられるのは、客となる一般市民から代金を徴収しているからです。これは、両隣から物質を現代に持ってくるシミュレーションに似ています。工場の主は、未来の一般市民からお金を徴収して工場を建てているのです。

では、現れてすぐ消えるタイムトラベルは経済で言うと何でしょう?それは、お金を借りて、それで何もせずに返すのと同じようなものです。借金を返済するために借金するような…。これでは借りる前と返したあとで何も変わりません。いや、現実には利子があるのでもっと悪いともいえます。<輪廻の蛇>の経済バージョンは非生産的なのです。

くどいようですが、これは本当のタイムトラベルではありません。お金は未来からやってきたのではなく、銀行からやってきたのです。そしてお金は過去へ消えるのではなく、銀行に返しているだけです。しかも利子があるので、本物のタイムトラベルとは移動する量も違います。しかし、アナロジーだと分かっていてアナロジーとして利用するのは意味があるでしょう。なにしろ、音と光は全く違う物理現象であるにも関わらず、同じ波の式が使えるのです。全く違うようにみえるものも、ある種の考え方は共有できなくもないのかもしれません。何より、タイムトラベルは見ていて楽しいものです。

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