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プログラミング、3DCGとその他いろいろについて

決定論的ルールを時間逆転して非決定論的ルールにする

決定論的ルールは時間逆転すると非決定論的ルールになることがあることを示します(ルールによってはならないこともあります)。


未来が1つしかない世界

決定論について考えるため、次のようなおもちゃ宇宙について考えましょう:

このおもちゃ宇宙は決定論的です。宇宙の次の瞬間は確実に決まっているからです。枝分かれがどこかにひとつでもあれば(その枝からどれか1つを確率的に選ばなければいけないため)非決定論的ですが、この宇宙では合流しかありません。次の瞬間どうなるか迷う必要がないというのが決定論です。

(ですから、実はスタート地点が違うのなら最終的なゴールは複数あっても問題ありません。この図ではたまたま最終的なゴールは1つですが、それは決定論かどうかには関係ありません。決定論とはあくまで次の瞬間の未来が1つしかないということなのです)

時間逆転合流宇宙

おもしろいことに、これを時間逆転すると非決定論的宇宙になります:

最初どんな状態を取ろうとも1つのゴールに収束していく宇宙を時間逆転させると、確率的で未来が予測しにくい宇宙になるのです。

これはよく考えると当然です。「いろんな過去から1つの未来に合流する」を時間逆転すると、「一つの過去からいろんな未来が分岐する」になるからです。

まとめ

合流がある決定論的宇宙を時間逆転させると、非決定論的宇宙になることがわかります。合流の時間逆転は分岐だからです。ただし、合流しない決定論的宇宙(1つの線のように状態が連なっているだけ)の宇宙も考えられるので、その場合は時間逆転しても決定論のままです。

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